“うつ”で“ゲイ”なysyの【備忘録】

“うつ”で“ゲイ”なysyの【備忘録】

大阪に住む『ゲイ』で『うつ』いろいろマイノリティーな男(35歳)の備忘録

僕の卒業②-ウリセンの新人研修- (ysy#91)

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はじめに

コンにちは!よしやです。

昨日は僕が高校を卒業した後のことを書きましたが、今回はその続きです。

前回の記事を読んでない方は、是非こちらをご覧くださいね!

ysy91878124.hatenablog.com

 

ウリセン(ゲイ風俗)との出会い

ウリセンのサイトを見るとそこには、まるで芸能人みたいにかわいらしい男の子だったり、きれいに仕上がった肉体自慢の男たちの写真が掲載されていた。

 

「とても自分なんかが働けるわけがない…」

 

そう思いつつ、よくゲイバーに飲みに出たりしている、僕よりゲイ業界に詳しい知り合いに電話を掛けた。

 

「いやいや、無理なんてことないよ。働けると思うけどな~。ちなみに東京とかだったら、もっとたくさんお店もあるけど、その店で良いの?」

と知り合いは、とくに驚くことなく僕にアドバイスをする。

 

僕はウリセンってそんなにいろいろなお店があるんだ…と、少し驚いた。

 

「東京のお店が良かったら、僕が紹介するよ。紹介すると紹介料がもらえるから、その紹介料そのままよしや君に渡しても良いし」

と知り合いは続けて僕に言う。

 

東京のお店と仙台のお店の違いは何?

と聞き、何が良いと思ったのか良く覚えていないけど、ひとまず僕は仙台のそのお店に面接を受けに行くことにした。

 

芸能人のようなジャニーズ系やスレンダーマッチョがいる、あのお店だ。

面接へ

面接を受けるため電話を掛けると、高くて元気な声で

「お電話ありがとうございます!」

と店長が出た。

確か身長や体重、年齢などを聞かれ後、都合の良い面接日時を聞かれたと思うのだが…。

 

緊張していたこともあってか、はっきりと覚えていない。

 

持ち物は身分証のみでOKだと言われたことは覚えている。

 

「そっか…履歴書とか要らないんだ…」

 

後日、面接を約束した時間。 

僕は電話で約束した待ち合わせ場所に来ていた。

そこから、お店に電話。

待ち合わせ場所に来たことを伝える。

 

しばらくすると、ケータイサイトに掲載されていた、スレンダーマッチョの※ボーイ(※ウリセンのスタッフ)が現れ、僕を店内へと案内してくれた。

 

店舗は普通の雑居ビルの中にあった。

看板も出ておらず、迎えに来てもらわないと辿りつくことが難しそうだった。

 

パーテーションで区切られた個室に通され、お茶を出されしばらく待つように促された。

 

しばらく経つと、ドアをノックしてから「失礼します」と言いながら小柄で中性的な人が部屋に入ってきた。

 

「はじめまして。わたくしこの店の店長の“みかん”と申します」

 

当時の僕の中の風俗店の店長はもっと年配の人のイメージだったので、少し驚いた。

店長の年齢は20代半ばぐらいだろうか。

 

僕はソファーに、店長は床に正座する形で面接が始まった。

いくつか質問をされるが、とくに難しい質問はなかった。

 

質問を終えると今度はボディーチェックがしたいから、と洋服を全て脱ぐように言われた。

 

「なにやらいかがわしいことをされるのではないだろうか?」

…と少し不安に感じたが、本当に全身に傷がないか?どんな体型をしているのか?などを確認されるだけだった。

 

その後の店長の口から衝撃的な言葉が飛び出した。

「それでは次は、Pサイズを測りたいので勃起させてもらって良いですか?」

僕は思わず「え…!?」と言ってしまった。

 

「私は一旦外しますので、立ったらそこの内線を取ってもらって良いですか?」

と、店長が指差した先には、カラオケボックスなどにあるのと同じ内線電話があった。

 

僕はぎょっとしていたが、風俗店の面接に来たのだ。

体は商品。測定されても文句は言えまい。

 

腹をくくって店長の指示に従った。

おめでとうございます。採用です。

面接が一通り終わり、店長に

「おめでとうございます。採用です。今日このあと時間ある?」

と言われ、

「え?そんなにあっさりした感じ?」

と、またしてもぽかーんとする僕に店長がこう続ける。

 

「そういえば、うちの会社ビデオも出しているんだけど、興味とかある?」

 

ビデオとはAVのことだろう。

僕はもし受かったらしばらくこの商売を続けるつもりでいた。

 

AVに出れば、知名度が上がって指名に繋がるかもしれない。

 

ウブなはずの僕だったが、何故かそのときはそんな考えが頭をよぎった。

 

「あ、興味あるかもしれません…」

弱弱しくそう答えると店長は、

「了解。話し通しとくわね」

と言った。

 

「とりあえず、シフトとかも出してもらいたいし待機室に案内するわね」

通された待機室には、あの芸能人みたいにかわいい顔をした子がいた。

 

「みらいです。よろしくね」

 

みらいは写真のイメージより圧倒的にフェミニンだったことを覚えている。

 

「わたるです。よろしくお願いします」

つづいてスレンダーマッチョ男子が挨拶をしてくれた。

新人研修

シフトの提出などが終わると今度は新人研修を受けることになった。

研修は1時間半程度。

僕は一生懸命メモを取った。

 

内容は、仕事の手順や禁止事項などだ。

 

「ギャラは完全歩合制の日払い制です。もし指名がつかなかったら、その日のギャラはありません。ただ、6時間以上の待機で、最低保証金として、1000円お支払いしています。」

 

時給でしか働いたことのない僕に完全歩合という文言は少しプレッシャーだったが、頑張るしかない。

 

絶対行ってはいけない禁止事項としては…

  • ヤミケン(店を介さずお客様と会うこと。連絡を取り合うこと)
  • 店内恋愛(従業員同士の恋愛)
  • コンドームを使わずにバック(アナルセックス)をすること

などがあった。

 

ヤミケンはお店を通さずにお客様とボーイが会うことを指す言葉だが、僕がいたお店では連絡先を交換した時点で「ヤミケン行為」と判断され、発覚した場合、即クビだと説明を受けた。

 

お店を通さずにボーイと客が直接会うことで、お店には一銭の売り上げにならないし当然だろうと思ったが、店長によると店を挟まずにボーイと客が直接会うことで様々なトラブルに繋がるからだと説明してくれた。

 

店内恋愛の禁止は、恋愛関係を仕事に持ち込むことで店にトラブルを持ち込むことに繋がるからとのこと。

確かに自分の彼氏がどこかの誰かに売られていくのを見ているのは、普通の感覚で言ったらいたたまれないだろう。

 

「いろいろややこしいルールがあるけども、全部理由があってのことだから理解して頂戴ね」

店長はそう言った。

 

その日は新人研修のあと、アルバムやホームページに掲載するための写真撮影を行い、店を後にした。

最後に

続きはまた近日中に…。

今回も最後までお付き合いくださりありがとうございます。

それではまた!

 

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僕の卒業①-居場所を探して- (ysy#90)

飛行機雲

はじめに

コンにちは!よしやです。

 

今回は僕が高校を卒業してからのお話しを書きたいと思います。

この頃のことは、今の季節になると毎年思い出します。

 

今回のエピソードをマンガに描いてほしいとのリクエストをもらって、試みてみたのですが、ネーム(下書き)にまとめることも難しく、文章でならと思い書いてみることにしました。

 

内容が長くなりそうなので、今後何パートかに分けて書くつもりです。

 

よろしければ是非お付き合いください。

卒業式

高校の卒業式を終えた僕は、飛行機に乗り新天地へ向かうべく、大きな荷物を二つ抱え大阪の伊丹空港にきていた。

 

生まれて初めての飛行機。

僕は慣れない手つきで福島空港行きのチケットを買った。

 

 大阪での高校三年間は、僕にとって大変なものだった。

 

僕の母は僕が小学生の頃、精神疾患を患い措置入院

祖母も腎不全を患い入院。

父はもともと家に寄り付かない人だった。

僕は高2まで仕送りをもらい実家でひとり暮らしをしていた。

 

ところがその仕送りが高2の夏、ぱたりとなくなったのだ。

仕送りがなくなったので、電話を掛けても父が電話に出ることはなかった。

だいぶ経ってから、仕送りがなくなった理由は父の会社が潰れたからだと聞かされた。

 

とにかく、高3のこの日まで、放課後はファストフード店で深夜まで働き食いつないできた。

 

そんな最中、時折自宅には地主が弁護士を連れ訪れるようになる。

「お父さんはいるかしら?」

借地代の請求だった。

 

僕は父以上にいい加減な男を、生まれて30年以上経った今でも見たことがない。

借地代を踏み倒そうとしているんだなと、すぐに悟った。

 

「ここに住み続けるのは難しそうだな。高校を卒業したら、家を出よう」

僕はそう思った。

 

そして今僕は空港に来ている。

行き先は福島に住む彼氏のもと。

 

彼とは大阪で知り合ったが、仕事の関係で地元の福島に戻ってしまったのだ。

良かったらうちに来たら良いよと彼が言ってくれた。

 

当時彼は23歳。

当時18歳の僕には、唯一頼れる大人だった。

初めての銀世界

初めての飛行機。

緊張のフライトは一瞬だった。

気がつくと僕は、福島空港にいた。

 

あたり一面の銀世界…。

 

僕は生れて初めて見る光景に息を飲んだ。

 

彼は僕を車で迎えに来てくれた。

 

彼と一緒に部屋を借りる予定だったが、まだ借りれていなかったので、しばらくの間彼の実家に泊めてもらうことにした。

彼はあまり嘘が上手なタイプではなかった。

実家の家族に僕のことを専門学校時代の友達だと紹介したが、何やら疑いの眼差しを向けられていることに僕は気が付いていた。

 

そのためか、彼の家族はなぜか僕にとてもよそよそしかった。

今思えば、もしかしたら彼の家族は彼がゲイであることにすでに気づいていて、僕のこともお見通しだったのかも知れない…。

 

しばらくし、彼と部屋を借り僕はファミリーレストランのアルバイトを見つけ、毎日働きにでるようになった。

 

徐々に彼以外のこの街の人々とも接点が生まれ、大阪にはない人情の深さを感じるようになった。

僕は、福島のこの街にやってきたのは間違いではなかったと思うようになった。

 

そんな矢先…。

 

彼に消費者金融で借りた借金が150万円以上あることが判明する。

部屋を借りる際の敷金なども、「良いよ良いよ」と全額負担してくれていたが、そのお金の出所はキャッシングだった。

 

とにかく節約して、少しずつでも返そう…という話しをしたのだが、なぜかこの頃ぐらいから彼の生活は荒れだし、朝方まで飲み歩いて帰ってくることもしばしば。

そして一番衝撃的だったのは、僕と彼の共通の友人と彼が浮気をしていたことだった。

 

さらにそのタイミングで務めていたファミリーレストランが閉店することが決定する。

 

職も居場所も失った僕は、福島のこの街を後にすることを決意した。

居場所を求めて

福島で半年ほど暮らしている間にできた、友達を頼って僕は仙台に行くことにした。

きっと友達は僕の状況を見て、いたたまれなくなったのだろう…。

友達は大学生で、住むところが見つかるまで居ればいいよと言ってくれた。

とにかく僕は働いてお金を貯めることを考えた。

居酒屋とコンビニを掛け持ちして、割の良い夜の時間のみ働くことにした。

 

夕方ぐらいに起きて、お昼前に寝る生活を数カ月続けたが、なかなか思うようにお金が貯まらない。

 

あまり友人に迷惑を掛けるわけにもいかないし…

 

そう思っていた矢先、友達が元彼と復縁することになった。

 

「彼氏がいる男の家に図々しく居座るのもどうなんだろう…。」

 

そんな思いが日に日に募り、僕はどうやって居場所を探そうかと毎日頭を悩ませるようになる。

考え込んだ僕の脳裏に、以前ゲイバーのトイレで見かけた広告の文言が蘇った。

「寮あり即入居可!一日5万円も」

 

それはウリセン(ゲイ向け風俗)の広告だった。

僕は恐る恐るそのお店のケータイサイトを覗いた。

最後に

続きはまた近日中に…。

今回も最後までお付き合いくださりありがとうございます。

それではまた!

 

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新型コロナウイルスから始まる「病気」の話  (ysy#87)

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はじめに

コンにちは!

新型コロナウイルスの話題ばかりで気が滅入りそうではないでしょうか?

どうも、よしやです。

 

僕の務める介護施設でも先月末から、出勤前の検温の義務化がスタートしました。

インフルエンザも流行っているのに、ちょっと遅すぎな感は否めないですが…

 

そんな最中、僕はよりによって発熱…。

思いっきり風邪を引いてしまいました。

4日前のことです。

 

彼氏や他の人からも病院に行くように勧められ診てもらうと

コロナウイルスが流行ってますし、あなたの仕事(高齢者福祉施設での介護職)上のことを考えると検査して感染しているか確定診断してあげたいけど、あまり軽症だと保健所がGOをだしてくれないんですよ…

…と言われてしまいました。

 

本当にニュースで言ってようなことを直接かかりつけのお医者さんから言われる日が来るとは…。

 

とにかく、僕の職場では体温が37.5℃以上だと働けない規則になっています。

 

僕の体温はそのとき、ちょうどそのボーダーラインを超えるか超えないかぐらいのところを行ったり来たり…

 

不覚にも風邪なのかコロナなのか、よく分からない病気(?)のせいで病欠による連休をいただくことになりました。

 「風邪」だと侮れない…

 これはかかりつけ医にも言われたのですが、どうも今回のコロナウイルスは若者(10代~30代)が感染した場合、症状は軽く、高齢者が感染した場合、重症化しやすいようですね。

 

僕の症状は例年だと「風邪だし、インフルエンザじゃないし、マスクをつければ外出してもいいか」とつい考えてしまいますが、今年はそう言っていられそうにもありません…。

 

もしかしたらコロナウイルスかも知れないし十分気を付けるように医者に言われた手前、インフルエンザ同様、外出は必要最低限に抑えなければなりません…。

 

というか、そもそも熱が高くなるにつれて、外に出る元気もなくなりますが…w

ピッピの食糧調達大作戦

家にある食料にも限界があり、しばらく引きこもるには頼りない量しかありませんでした。

そこで休みだった、彼氏にわざわざ食料調達をお願いし、買ってきてもらいました。

 

スポーツ飲料やお粥などのレトルトその他パンやお茶など…

 

 

十分な量の食料品を調達してくれて、本当に感謝感謝でした。

 

受け渡し方は、電話しながら彼氏が僕のマンションの部屋のドアノブに食料の入った大きな手提げ袋をひっかけます。

それをしばらくして、僕がそっとドアを開け受け取ります。

 

何だか報道であった、中国・武漢の出前業者とお客のやりとりを思い出します…。

 

彼氏も医療職なので、もしコロナウイルスなら感染は免れなければなりません。

 

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僕がそぉっと荷物を受け取るのを無言で、じーっと見つめる彼氏。

まるで傷ついた野生動物に餌付けする心優しい少年のようで、少し吹いてしまいましたが…笑

「病気」の話

ここ何日か、心配してくれて彼氏が度々電話を掛けてきてくれます。

 

仕事に追われている元気な時よりも、多く話している気がします。

 

話題は「これは風邪なのか?それともコロナなのか?」というものが多いです。

やっぱり気になりますものね。

 

そして「暇なんだけど何して時間を潰したら良いか?」という話題になったりします。

最近、彼氏は高次脳機能になったお医者さんの本を読んでいるらしいです。

 

あまり知識のない僕にはちんぷんかんぷんですが、その本の感想を聞いて

将来、脳の病気とかになったら嫌だなぁ

と言いました。

 

もし俺がそうなったら、別れてね

という彼氏。

 

普段、「もうよしや君のことは家族みたいな感覚で考えているよ」と言う彼氏ですが、いきなり水臭いと感じました。

 

確かに男女のカップルとは違い、「結婚」がないので付き合い続けても、ずーっと法律上、赤の他人ではありますが…

 

今回、彼氏が食料調達大作戦を決行してくれたように、僕だって彼が大変なときは力になりたい。

重い病気になったときは、それ相応の出来る限りのサポートをしてあげたい

そう思います。

そして今は…

2日前から40℃近い高熱が出ていて、食事も喉を通らない状況でした。

 

今日また改めて病院へ行き、強めの解熱鎮痛剤をもらい服用してから、だいぶましになり食事も摂れるようになりました。

 

ただの風邪にしては熱も高く、症状が長引いていることもあり、お医者さんはかなり新型コロナウイルスの感染が疑わしいと感じているようです。

 

帰国者接触者センターに検査の打診をしてくださいましたが、渡航歴もなくここ最近クラブなどに出入りしていないという理由で断られてしまいました。

最近テレビで話題になっている大阪・都島区や北区のクラブ以外での人が集まるイベントに何か参加していたのなら、検査対象になったかもしれない感じではありましたが…。

 

僕はふたつの路線を使って電車通勤しています。

様々な国からやってきた人たちが乗っている車内にいるというのに、渡航歴…?

 

…と疑問を感じずにはいられませんが、とりあえずお医者さんの言うとおり、しばらくの間、自宅療養で必要最低限買い物など以外には外出しないようにしたいと思います。

 

職場復帰は、解熱し咳も止まった後に再度診察を受け、お医者さんからOKが出れば

という感じになりました。

 

…恐らくしばらく掛かりそうですが。

最後に

本調子じゃないだけあってか、なかなか書きたいネタが見つかりません…

ブログの過去記事で、幾つか書き加えたいものもあったりするので、もしかしたらそちらを更新するかもしれません。

その際は、またお知らせしますね。

 

もし更新がなければ、思いのほか調子が悪いのか…と納得していただければ幸いです。

 

今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

それでは、また!

 

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彼氏のカミングアウト  (ysy#85)

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はじめに

コンにちは!

4コママンガに飽き足らず、超短編マンガにまで手を出し始めた、よしやです。

 

去年の話になりますが、僕の彼氏であるピッピが、自身のお母さんにカミングアウトをしました。

 

彼はバイセクシャルで女性とも男性ともお付き合いしていたことがあります。

去年の年末ごろちょっといろいろあって…

1ヶ月ほどお別れしていた期間もありましたが…

ysy91878124.hatenablog.com

 

僕と最初に付き合い始めて、もう4年目になります。

カミングアウトは慎重に

 そんなピッピが彼の母親にカミングアウトしたのは、1年ほど前の話でした。

 

漫画1

マンガ2

ピッピは、妹がいるのですが、このときすでにカミングアウトしていました。

妹は、割とすんなり男性と付き合っていることを受け入れてくれたようです。

 

僕の偏見かもしれませんし一概には言えませんが、カミングアウトして若い世代の人は比較的受け入れてくれやすいイメージがあります。

 

また何故かわかりませんが、周りを見ていて男性より女性の方は、受け入れてくれる人が多いような気もします。(もちろん例外も多々存在するとは思います。)

 

母親にカミングアウトしようと思う

…と聞いたとき、僕は反対こそしませんでしたが…

慎重に考えた方が良いのでは?

と伝えました。

 

一定の年齢層より上の人は特に…

男で男と付き合うってことは、どちらかが女役で女装したりしているんでしょ?

と、 性的指向性自認をごっちゃにしていることもあったりするからです。

 

性的指向=人の恋愛・性愛がどういう対象に向かうのかを示す概念を言います。 具体的には,恋愛・性愛の対象が異性に向かう異性愛,同性に向かう同性愛,男女両方に向かう両性愛バイセクシュアル)を指します。

性自認=「自身の性をどのように認識しているか」という自己意識の概念です。 性自認と身体的性(身体構造上の性)は関係がありません。

 

ただ、ごっちゃにイメージしているだけなら良いのですが、プラスして様々な偏見を持って見られてしまうこともあります。

 

たとえば、同性愛者=性的に奔放というイメージであったり、同性愛者=AIDS=うつるかも知れないという、同性愛者に対しても、HIVについても歪んだ恐怖に満ちたイメージを持っている場合もあります。

 

実際に僕が経験したカミングアウトにまつわる経験ですが、僕がなかなか複雑な10代を過ごしていたころのこと。

そのころ良くしてくださっていた、年配の女性にカミングアウトをしたことがあったのですが、見事に関係性は破綻しました。

 

ysy91878124.hatenablog.com

 

そのことをきっかけに当時は、

カミングアウトなんてしなければ良かったんじゃないか?

と後あと後悔することもありましたし、同性愛者である自分に対し、深く自己嫌悪したこともありました。自暴自棄にもなりました。

 

ただ今では、それはそれで良い経験になったかな?と思っています。

恐らく彼女は性格的に、一度感じたホモフォビア(=同性愛者に対する嫌悪感や恐怖感)が払拭する日は来ないだろうからです。

 

僕が仮に同性愛者でなくとも、そういう彼女とはいつかきっと、ひともんちゃくあっただろうなと思います。

 僕は家族にカミングアウトしません

 僕は家族にカミングアウトをしていません。

 

なぜなら…

僕の恋愛観、人生観を知ってほしい!

と、思える家族がいないからです。

 

もしいたら、僕もピッピと同じくカミングアウトを考えたかもしれません。

 

僕は一人っ子で祖父母もすでに他界しています。

なので、父と母が僕の家族になりますが、僕が小学生のころ家族は解散(?)

それぞれ別々に住んでいます。

 

なので、他の一般的な家族より関係性が希薄だと思います。

 

母は統合失調症(かつての精神分裂病という病を患っており、今後一生者社会復帰は難しいほど、重い障害を持っています。

 

父はきっと根は悪い人ではないのですが、商才はあるのに金遣いが荒く、良く言えばマイペース、悪く言えば超自己中な人で、自分のペースを乱されるのが大嫌い。

 

そんな両親も、もう70歳を超えました。

 

さすがに年齢だけでなく、そんなキャラクターのふたりですから、今さら同性愛を理解するのは難しいでしょう…。

 

多分、両親がこの世を去るまでずっと…

僕は同性愛者であることを彼らに伝えることを考えることすらしないと思います。

 

そしてそれが悪いこととも思っていません。

彼らと僕は他の家族と異なり、かなり特殊な距離感です。

 

それに、もし彼らと今後、腹を割って理解し合わなければならない日が来たとして、同性愛者である僕が僕のすべてではないからです。

 

介護職に就く自分、ずぼらな自分、笑い上戸な自分…等など。

誰しもそうなように様々な自分で僕は形成されています。

 

だから特段、同性愛者である自分を急に持ち出して、それを理解してもらおうとは思わないです。

 

結局、彼氏のカミングアウトはどうなったのか?

結局彼氏のカミングアウトは成功に終わったのか否か?

僕自身も気になるところではあります。

 

彼氏のお母さんが、カミングアウトしてからお見合い写真を度々持ってくるようになったのは、事実なのです。

今のところ同性愛などのセクシュアルマイノリティについて、理解しようとかそんな感じではないようですが…。

 

きっと一瞬で理解しろと言っても無理な話。

彼女が数十年掛けて積み上げてきた「常識」の範疇に「同性愛」は存在しないワードなんでしょうね。

 

カミングアウトしてすぐに理解してくれた親を持つ人の話をほとんど聞いたことがありませんし、理解には時間が掛かるんでしょうね。

 

数か月先か数年先か分かりませんが理解して受け入れてくれた瞬間、初めて彼氏のカミングアウトは成功!ということになるのでしょう。

 

こればかりは気長に待つしかなさそうですね…。

 

でも、積極的にお見合い写真を持ってきたなんて話は、自分の周りでも聞いたことがありません 笑。

 

積極的で僕なんかの何倍も頭の良いお母さんですから…

いつか理解してくれるものと信じています。

最後に

とにかく先ほども言ったように、気長に待ちたいと思います。

カミングアウトには、「理解してほしい気持ち」のほかに「気長さ」も必要なのかもしれません。

 

いつか友好的なかたちで彼氏のご家族と顔を合わせることができたらなぁと思います。

 

少し長くなりましたが、今日はこんな感じで。

 

あ、今までに書いたカミングアウトに関する別の記事のリンクも貼っておきます。

気になる方はぜひご覧ください。

ysy91878124.hatenablog.com

ysy91878124.hatenablog.com

ysy91878124.hatenablog.com

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

それでは!!

 

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吸血鬼に噛まれると同性愛者に…!?映画『バイバイ、ヴァンプ!』  (ysy#84)

はじめに

コンにちは!今日も楽しい映画が観たい!!
どうも、よしやです。

 

昨日はゲイが登場する映画で、最近僕が心動かされた作品『his』について書きました。

ysy91878124.hatenablog.com

今回は、最近公開されたゲイが登場する映画の中で、良くない形で注目を集めている作品について書きたいと思います。

タイムラインを埋め尽くす#バイバイヴァンプ

『his』の公開から少し経つと、今度は『バイバイ、ヴァンプ!』という映画作品が僕のTwitterのタイムラインを埋め尽くしました。

 

そんなに酷い映画なのか?

 気になって予告を見てみました。
(同性愛者を侮蔑していると感じられるシーンがありますので、閲覧にはご注意ください。)

 

僕は実際の映画を観ていませんが、予告を見る限りだと…

 

ある日町に吸血鬼が現れて、その吸血鬼に噛まれると同性愛者になってしまい、性的に奔放になり所構わず性的な行為を行うようになってしまう…という内容のように思われます

実際に観た人の感想

 僕はアイドルには疎いので、あまり詳しくありませんが、この映画にはアイドルグループが出演しているようで、実際の映画を観た異性愛と思われるヲタクの方が、ブログにこんな記事を書いています。

 

yoco.hatenablog.com

ちなみに、記事の中にはこんな内容が…

実際の映画を見てみると「快楽に弱く、ところ構わず性的な接触を求めだす」とか「相手は誰でも良い」とか「同性間の友情が成立しなくなる」とか、同性愛に対するありとあらゆる誤解を濃縮したような特性が同時に付与される描き方になっていました。


この描写からは「同性愛者は、同性であれば相手は誰でも良くてセックスのことばかり考えている」等という製作側のひどい思い込み、または差別意識を感じざるを得ないし、それは現実で今まさに当事者の方を取り巻く偏見でもあります。
ほかにも、恋愛対象が同性であることと異性装を好むことが同一視されていたり、同性愛者は本当の愛を知らないと受け取れるようなセリフがあったり、意識的だとしても無意識だとしてもあまりにも不勉強で映画のテーマに対して不誠実だと感じるシーンが多かったです。そして、この映画がコメディである、笑って良いものであるというパッケージに包んで公開されていることに、強い嫌悪感と危機感を感じました。

yocoshicaのブログ - バイバイ、ヴァンプ!観たよ、オタクの感想 より

 

同性愛者ではない、異性愛者の人までもがここまで察してくれる時代になったんだなぁ

と、この記事を読んで少し嬉しかったです。

 

制作側は「この作品に差別の意図はない」との旨、繰り返し仰ってます。


しかし、“吸血鬼に噛まれたら同性愛者になる!”という設定を仮に、同性愛者ではなく別の少数の属性に置き換えたらどうでしょうか?

あまり具体的には書きたくないですが…
やっぱりどう考えても、そもそもの設定が差別的ですね。

 

異性愛者の方までが嫌悪感を覚える可能性のある作品が、公開されたことは、とても悲しいことです。
きっとこの作品にはたくさんの大人が関わったはずなのに、誰かを傷つけてしまうかもしれない…ということに気付けなかったのも、とても残念です。

公開停止を求める高校生

 この映画を実際に観た、Xジェンダーの高校生が、ネット上で『バイバイ、ヴァンプ』の公開停止を求めて署名活動を始め、SNSなどで現在拡散され現在1万人以上の署名が集まっています。

www.change.org

 私は高校2年生です。当事者して生活する中、学校だけでなく様々な場所で差別や蔑視を受けた経験があります。差別の根底には、同性愛に対する間違った認識や、潜在意識が隠れていると思い、日々、この差別を無くすことは難しいと痛感しています。しかし、そんな中でも、近年日本を含め世界中で多様な性を認めようというムーブメントが起きている中、このような事態が起こっていることを非常に悲しく思います。

change.org - #nolgbtqphobia 同性愛蔑視表現を含む「バイバイ、ヴァンプ」の公開停止を求めます。 より

 この高校生は、匿名ではなく本名と顔をメディアに出して署名を集めています。

そして『バイバイ、ヴァンプ!』は大人たちが若い世代をターゲットにつくった作品です。

大人たちの作った作品がこんな形で若い世代に届いてしまうなんて…。
皮肉としか言いようがありません。

その他、この問題に関する記事のまとめ

www.huffingtonpost.jp

abema.tv

news.yahoo.co.jp

最後に

今回この映画がこのような形で注目を集めたことで、少数派の属性を持つ人たちの描かれ方やメディアなどでの取り上げられ方について、適切に配慮がされ、少しでも差別的な感覚や偏見が拡散されることが少なくなればなぁと思います。

 

何だか堅い感じの最後になりましたが…笑
今回はこんな感じで!

 

またできるだけ近いうちに更新したいと思います。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

 

それでは!!

 

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LGBTブームと映画『his』  (ysy#83)

はじめに

コンにちは!おもしろい映画が観たい!!

どうも、よしやです。

 

去年2019年は、稀に見るLGBTブーム到来で、ゲイにまつわるテレビドラマや映画などがたくさん公開されましたね。

代表的なドラマだと、やっぱりおっさんずラブきのう何食べた?でしょうか。

 

両方とも「主人公がゲイ」という共通点はありますが、ジャンルも雰囲気も異なるドラマ。

それぞれ興味深く楽しませてもらいました。

LGBTブーム

おっさんずラブ』の独特の世界観

おっさんずラブ

おっさんずラブはあえてジャンルを振り分けるとしたら、コメディになるのでしょうか?

主人公の春田が働く不動産会社の営業部を舞台に、そこで働く部長の黒澤と春田の後輩の牧との男性ばかりの三角関係を描いています。

 

男性ばかりのオフィスラブという、民放のドラマでは異色の設定で、なかなか実生活に置き換えて考えるには無理のある内容でしたが、どういうわけか割とすんなりと見れてしまいました。

 

取り巻きの脇役キャラたちも偏見なく彼らを受け入れ、まるで男性同士の恋愛が当たり前の社会かのような世界感。

 

未来の日本を見ているようで斬新だなぁと感じました。

きのう何食べた?』の妙にリアルな生活感

きのう何食べた?

一方きのう何食べた?は、普段ゲイとして生きている人の感情をうまい具合に映し出しているなぁと感じました。

 

もともと女性向けコミックが原作のこのドラマですが、料理上手で節約家のシロさんと、ちょっとずぼらなケンジのふたりの同棲生活を描いています。

 

シロさんは、実家の両親にカミングアウトをしています。

そんな両親はふたりのことを一生懸命理解しようとしますが、どこか見当はずれ。

そんな感じがとってもリアル。

ゲイを取り巻く2019年日本のリアルを描いているように感じました。

 

シロさんは老後のためにと、自炊をし食費を切り詰めて節約に努めますが、ケンジの浪費癖が原因で小競り合いが始まったりするシーンなどを見ると、妙な生活感を感じてしまいます。

 

まるで僕たちとは違う別のゲイカップルの生活をのぞき見するような感覚で、毎週楽しみに見ていました。

映画『his』を観ました

映画『his』

観ようと思ったキッカケ

 映画やドラマでゲイが取り上げられるようになった2019年も終わり、年が変わって2020年。

 

1月下旬ごろから僕のTwitterのタイムラインをにぎわせていたこの作品。

一体どんな作品か気になって、思わずYoutubeで予告を見てしまいました。

 主人公の迅が、同棲していた恋人 渚に別れを告げられてから数年後。

都会暮らしを捨て、田舎で生活をしていた迅のもとに、結婚してできた娘を連れて現れた渚。

渚は妻と親権を争って離婚調停中。

妻は勝手に連れて行かれたことに腹を立て、娘を取り返しに迅と渚のもとに現れるが…

 

といった感じのお話しです。

 

僕がこの予告を見て思い出したのは『チョコレートドーナツ』というアメリカの映画です。

bitters.co.jp

『チョコレートドーナツ』では、主人公のゲイカップルが、虐待を受けひどい環境下で育てられていた少年を引き取り、育てようとするが訴えられて裁判となり…

といった内容で、予告を見る限り少し内容が被っているように感じました。

 

これを言うと「えぇ~」というゲイの方もいるかもしれませんが、僕は『チョコレートドーナツ』という映画がどうも好きになれないのです…。

 

あまり言うとネタバレになってしまうので、控えますが…

 

すごく完成度の高い作品だとは思うのですが、結末が個人的にどうしても受け入れられないのです…。

 

なので、『his』の予告を見た際、『チョコレートドーナツ』がフラッシュバックしてきて、なんとなく見る気にはなれませんでした。

 

それでも僕のTwitterのタイムライン上を流れる、『his』絶賛のツイート。

 

これは劇場上映しているうちに一見の価値がある作品なのかもしれない。

そう思い、休みの日に重い腰を上げ大阪・ミナミの劇場まで足を伸ばしました。

観終わっての感想

 

あまり詳しく書き過ぎてしまうとネタバレになってしまいますので、感想は控えめに…。

 

まず結論から言って、劇場に足を運んで損はなかったなぁと思いました。

 

同性愛者を描いた映画って、必要以上にしんみりしているというか、深刻すぎて実際の自分や自分の周りの人たちとの温度差を感じてしまうものが多いです。

 

「偏見」「差別」などのテーマを描くため、そうなってしまうのでしょうが、同性愛者だからって、そこまで暗く、息を潜めて生活しているわけではありません。

 

『his』に登場する迅と渚はその辺の温度感が、リアルに描けていたように思います。

 

ゲイで幸せに生きている人もいるけど、こんなときしんどいよね?

という内容も全体的に散りばめられていて、共感してしまいました。

 

だからと言って、同性愛者の困りごとを中心に物語が描かれているわけではなく、普遍的な「家族」というテーマもきちんと描けていたように思います。

 

あと、これはケチをつけるわけではないのですが、渚には彼の自分勝手さに、かなりイライラさせられましたw

 

すごく自己中なのですが、本人に悪気はなく、そのことが迅をどれだけ傷つけているか?なかなか自覚してくれません。

 

悪意のない分タチが悪いというか、何というか…

でも渚のその無邪気なところに迅は惚れたんでしょうね。

 

…と、同性愛とか関係なく、ひとつの恋愛映画としても楽しめる作品です。

もし気になったら是非劇場まで足を伸ばしてみてください。

最後に

 

今回は映画『his』を中心に、同性愛をテーマに含んだ作品で僕が楽しめたものや心動かされたものについて書かせていただきました。

 

次回は、残念な形でSNS上で話題になっている映画作品について書いていきたいと思います。

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

 

それでは、また!

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