彼氏のカミングアウト (ysy#85)
はじめに
コンにちは!
4コママンガに飽き足らず、超短編マンガにまで手を出し始めた、よしやです。
去年の話になりますが、僕の彼氏であるピッピが、自身のお母さんにカミングアウトをしました。
彼はバイセクシャルで女性とも男性ともお付き合いしていたことがあります。
去年の年末ごろちょっといろいろあって…
1ヶ月ほどお別れしていた期間もありましたが…
僕と最初に付き合い始めて、もう4年目になります。
カミングアウトは慎重に
そんなピッピが彼の母親にカミングアウトしたのは、1年ほど前の話でした。
ピッピは、妹がいるのですが、このときすでにカミングアウトしていました。
妹は、割とすんなり男性と付き合っていることを受け入れてくれたようです。
僕の偏見かもしれませんし一概には言えませんが、カミングアウトして若い世代の人は比較的受け入れてくれやすいイメージがあります。
また何故かわかりませんが、周りを見ていて男性より女性の方は、受け入れてくれる人が多いような気もします。(もちろん例外も多々存在するとは思います。)
母親にカミングアウトしようと思う
…と聞いたとき、僕は反対こそしませんでしたが…
慎重に考えた方が良いのでは?
と伝えました。
一定の年齢層より上の人は特に…
男で男と付き合うってことは、どちらかが女役で女装したりしているんでしょ?
と、 性的指向と性自認をごっちゃにしていることもあったりするからです。
性的指向=人の恋愛・性愛がどういう対象に向かうのかを示す概念を言います。 具体的には,恋愛・性愛の対象が異性に向かう異性愛,同性に向かう同性愛,男女両方に向かう両性愛(バイセクシュアル)を指します。
性自認=「自身の性をどのように認識しているか」という自己意識の概念です。 性自認と身体的性(身体構造上の性)は関係がありません。
ただ、ごっちゃにイメージしているだけなら良いのですが、プラスして様々な偏見を持って見られてしまうこともあります。
たとえば、同性愛者=性的に奔放というイメージであったり、同性愛者=AIDS=うつるかも知れないという、同性愛者に対しても、HIVについても歪んだ恐怖に満ちたイメージを持っている場合もあります。
実際に僕が経験したカミングアウトにまつわる経験ですが、僕がなかなか複雑な10代を過ごしていたころのこと。
そのころ良くしてくださっていた、年配の女性にカミングアウトをしたことがあったのですが、見事に関係性は破綻しました。
そのことをきっかけに当時は、
カミングアウトなんてしなければ良かったんじゃないか?
と後あと後悔することもありましたし、同性愛者である自分に対し、深く自己嫌悪したこともありました。自暴自棄にもなりました。
ただ今では、それはそれで良い経験になったかな?と思っています。
恐らく彼女は性格的に、一度感じたホモフォビア(=同性愛者に対する嫌悪感や恐怖感)が払拭する日は来ないだろうからです。
僕が仮に同性愛者でなくとも、そういう彼女とはいつかきっと、ひともんちゃくあっただろうなと思います。
僕は家族にカミングアウトしません
僕は家族にカミングアウトをしていません。
なぜなら…
僕の恋愛観、人生観を知ってほしい!
と、思える家族がいないからです。
もしいたら、僕もピッピと同じくカミングアウトを考えたかもしれません。
僕は一人っ子で祖父母もすでに他界しています。
なので、父と母が僕の家族になりますが、僕が小学生のころ家族は解散(?)
それぞれ別々に住んでいます。
なので、他の一般的な家族より関係性が希薄だと思います。
母は統合失調症(かつての精神分裂病)という病を患っており、今後一生者社会復帰は難しいほど、重い障害を持っています。
父はきっと根は悪い人ではないのですが、商才はあるのに金遣いが荒く、良く言えばマイペース、悪く言えば超自己中な人で、自分のペースを乱されるのが大嫌い。
そんな両親も、もう70歳を超えました。
さすがに年齢だけでなく、そんなキャラクターのふたりですから、今さら同性愛を理解するのは難しいでしょう…。
多分、両親がこの世を去るまでずっと…
僕は同性愛者であることを彼らに伝えることを考えることすらしないと思います。
そしてそれが悪いこととも思っていません。
彼らと僕は他の家族と異なり、かなり特殊な距離感です。
それに、もし彼らと今後、腹を割って理解し合わなければならない日が来たとして、同性愛者である僕が僕のすべてではないからです。
介護職に就く自分、ずぼらな自分、笑い上戸な自分…等など。
誰しもそうなように様々な自分で僕は形成されています。
だから特段、同性愛者である自分を急に持ち出して、それを理解してもらおうとは思わないです。
結局、彼氏のカミングアウトはどうなったのか?
結局彼氏のカミングアウトは成功に終わったのか否か?
僕自身も気になるところではあります。
彼氏のお母さんが、カミングアウトしてからお見合い写真を度々持ってくるようになったのは、事実なのです。
今のところ同性愛などのセクシュアルマイノリティについて、理解しようとかそんな感じではないようですが…。
きっと一瞬で理解しろと言っても無理な話。
彼女が数十年掛けて積み上げてきた「常識」の範疇に「同性愛」は存在しないワードなんでしょうね。
カミングアウトしてすぐに理解してくれた親を持つ人の話をほとんど聞いたことがありませんし、理解には時間が掛かるんでしょうね。
数か月先か数年先か分かりませんが理解して受け入れてくれた瞬間、初めて彼氏のカミングアウトは成功!ということになるのでしょう。
こればかりは気長に待つしかなさそうですね…。
でも、積極的にお見合い写真を持ってきたなんて話は、自分の周りでも聞いたことがありません 笑。
積極的で僕なんかの何倍も頭の良いお母さんですから…
いつか理解してくれるものと信じています。
最後に
とにかく先ほども言ったように、気長に待ちたいと思います。
カミングアウトには、「理解してほしい気持ち」のほかに「気長さ」も必要なのかもしれません。
いつか友好的なかたちで彼氏のご家族と顔を合わせることができたらなぁと思います。
少し長くなりましたが、今日はこんな感じで。
あ、今までに書いたカミングアウトに関する別の記事のリンクも貼っておきます。
気になる方はぜひご覧ください。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
それでは!!