“うつ”で“ゲイ”なysyの【備忘録】

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大阪に住む『ゲイ』で『うつ』いろいろマイノリティーな男(35歳)の備忘録

僕の卒業②-ウリセンの新人研修- (ysy#91)

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はじめに

コンにちは!よしやです。

昨日は僕が高校を卒業した後のことを書きましたが、今回はその続きです。

前回の記事を読んでない方は、是非こちらをご覧くださいね!

ysy91878124.hatenablog.com

 

ウリセン(ゲイ風俗)との出会い

ウリセンのサイトを見るとそこには、まるで芸能人みたいにかわいらしい男の子だったり、きれいに仕上がった肉体自慢の男たちの写真が掲載されていた。

 

「とても自分なんかが働けるわけがない…」

 

そう思いつつ、よくゲイバーに飲みに出たりしている、僕よりゲイ業界に詳しい知り合いに電話を掛けた。

 

「いやいや、無理なんてことないよ。働けると思うけどな~。ちなみに東京とかだったら、もっとたくさんお店もあるけど、その店で良いの?」

と知り合いは、とくに驚くことなく僕にアドバイスをする。

 

僕はウリセンってそんなにいろいろなお店があるんだ…と、少し驚いた。

 

「東京のお店が良かったら、僕が紹介するよ。紹介すると紹介料がもらえるから、その紹介料そのままよしや君に渡しても良いし」

と知り合いは続けて僕に言う。

 

東京のお店と仙台のお店の違いは何?

と聞き、何が良いと思ったのか良く覚えていないけど、ひとまず僕は仙台のそのお店に面接を受けに行くことにした。

 

芸能人のようなジャニーズ系やスレンダーマッチョがいる、あのお店だ。

面接へ

面接を受けるため電話を掛けると、高くて元気な声で

「お電話ありがとうございます!」

と店長が出た。

確か身長や体重、年齢などを聞かれ後、都合の良い面接日時を聞かれたと思うのだが…。

 

緊張していたこともあってか、はっきりと覚えていない。

 

持ち物は身分証のみでOKだと言われたことは覚えている。

 

「そっか…履歴書とか要らないんだ…」

 

後日、面接を約束した時間。 

僕は電話で約束した待ち合わせ場所に来ていた。

そこから、お店に電話。

待ち合わせ場所に来たことを伝える。

 

しばらくすると、ケータイサイトに掲載されていた、スレンダーマッチョの※ボーイ(※ウリセンのスタッフ)が現れ、僕を店内へと案内してくれた。

 

店舗は普通の雑居ビルの中にあった。

看板も出ておらず、迎えに来てもらわないと辿りつくことが難しそうだった。

 

パーテーションで区切られた個室に通され、お茶を出されしばらく待つように促された。

 

しばらく経つと、ドアをノックしてから「失礼します」と言いながら小柄で中性的な人が部屋に入ってきた。

 

「はじめまして。わたくしこの店の店長の“みかん”と申します」

 

当時の僕の中の風俗店の店長はもっと年配の人のイメージだったので、少し驚いた。

店長の年齢は20代半ばぐらいだろうか。

 

僕はソファーに、店長は床に正座する形で面接が始まった。

いくつか質問をされるが、とくに難しい質問はなかった。

 

質問を終えると今度はボディーチェックがしたいから、と洋服を全て脱ぐように言われた。

 

「なにやらいかがわしいことをされるのではないだろうか?」

…と少し不安に感じたが、本当に全身に傷がないか?どんな体型をしているのか?などを確認されるだけだった。

 

その後の店長の口から衝撃的な言葉が飛び出した。

「それでは次は、Pサイズを測りたいので勃起させてもらって良いですか?」

僕は思わず「え…!?」と言ってしまった。

 

「私は一旦外しますので、立ったらそこの内線を取ってもらって良いですか?」

と、店長が指差した先には、カラオケボックスなどにあるのと同じ内線電話があった。

 

僕はぎょっとしていたが、風俗店の面接に来たのだ。

体は商品。測定されても文句は言えまい。

 

腹をくくって店長の指示に従った。

おめでとうございます。採用です。

面接が一通り終わり、店長に

「おめでとうございます。採用です。今日このあと時間ある?」

と言われ、

「え?そんなにあっさりした感じ?」

と、またしてもぽかーんとする僕に店長がこう続ける。

 

「そういえば、うちの会社ビデオも出しているんだけど、興味とかある?」

 

ビデオとはAVのことだろう。

僕はもし受かったらしばらくこの商売を続けるつもりでいた。

 

AVに出れば、知名度が上がって指名に繋がるかもしれない。

 

ウブなはずの僕だったが、何故かそのときはそんな考えが頭をよぎった。

 

「あ、興味あるかもしれません…」

弱弱しくそう答えると店長は、

「了解。話し通しとくわね」

と言った。

 

「とりあえず、シフトとかも出してもらいたいし待機室に案内するわね」

通された待機室には、あの芸能人みたいにかわいい顔をした子がいた。

 

「みらいです。よろしくね」

 

みらいは写真のイメージより圧倒的にフェミニンだったことを覚えている。

 

「わたるです。よろしくお願いします」

つづいてスレンダーマッチョ男子が挨拶をしてくれた。

新人研修

シフトの提出などが終わると今度は新人研修を受けることになった。

研修は1時間半程度。

僕は一生懸命メモを取った。

 

内容は、仕事の手順や禁止事項などだ。

 

「ギャラは完全歩合制の日払い制です。もし指名がつかなかったら、その日のギャラはありません。ただ、6時間以上の待機で、最低保証金として、1000円お支払いしています。」

 

時給でしか働いたことのない僕に完全歩合という文言は少しプレッシャーだったが、頑張るしかない。

 

絶対行ってはいけない禁止事項としては…

  • ヤミケン(店を介さずお客様と会うこと。連絡を取り合うこと)
  • 店内恋愛(従業員同士の恋愛)
  • コンドームを使わずにバック(アナルセックス)をすること

などがあった。

 

ヤミケンはお店を通さずにお客様とボーイが会うことを指す言葉だが、僕がいたお店では連絡先を交換した時点で「ヤミケン行為」と判断され、発覚した場合、即クビだと説明を受けた。

 

お店を通さずにボーイと客が直接会うことで、お店には一銭の売り上げにならないし当然だろうと思ったが、店長によると店を挟まずにボーイと客が直接会うことで様々なトラブルに繋がるからだと説明してくれた。

 

店内恋愛の禁止は、恋愛関係を仕事に持ち込むことで店にトラブルを持ち込むことに繋がるからとのこと。

確かに自分の彼氏がどこかの誰かに売られていくのを見ているのは、普通の感覚で言ったらいたたまれないだろう。

 

「いろいろややこしいルールがあるけども、全部理由があってのことだから理解して頂戴ね」

店長はそう言った。

 

その日は新人研修のあと、アルバムやホームページに掲載するための写真撮影を行い、店を後にした。

最後に

続きはまた近日中に…。

今回も最後までお付き合いくださりありがとうございます。

それではまた!

 

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